大小さまざまな石が楕円形に並んだこの遺跡は、縄文時代後期中頃から晩期中頃にかけてつくられたそうです。今では住宅街の中庭みたいな草はらですが、むかしはこの場所から境川を見下ろし、遠くには丹沢の峰々を一望できたといいます。今でもここからは冬至の夕陽が丹沢の最高峰、蛭が岳の頂上に沈むのを眺めることができるそうです。この場所に立って、何千年も昔の人々がなにかとても重要な儀式をしているようすを想像してみると、ちょっとワクワクしてきます。 遺跡が発掘される前、この場所は畑でした。ここの畑ではゴボウやダイコンの先が曲がってしまう、という地主さんの話がこの遺跡発見のきっかけになったそうです。
(小山町 田端遺跡にて)